お母さん、娘をやめていいですか優しい言葉で誘い出す恐ろしい母
『ババア、しね!!』
母親に向かって言う言葉では無い、でも母親に対して一瞬でもこんな気持ちを持った人は、自立していけるような気がする。
母に対して、一度もこんな気持ちを持ったことがない美月だからこそ、なかなか母親から離れられないのであろう。
礼美の母親と美月の母親は全く逆のタイプだが、やっていることは同じ、自分の子供を支配することを愛だと勘違いしている。
反抗期が無い子供はダメだというが、美月は今まで一度も反抗したことがない。
こんなにこじれていても、母に対して優しい態度は変わらないものね。
拒否していても口調は優しいし。
松島さんは辛抱強いねえ、相当美月のこと好きなのかな。
この人も母親との確執があるのだ。
この人も美月に対して劣等感があるのかもね。
美月と母親の仲のいい関係が羨ましいと思っていたんだし。
それもあって近づいたのだろう、最初は。
あの新築の家、もう必要無いのでは・・・
そもそも顕子が美月と一生一緒に住むためのものだったんだし。
礼美のところに行った美月。
入院している母親が戻ってきたときに、何を話したらいいか分からないと言う礼美。
もう前とは違う気がする、と。
礼美「『ババア、しね』って言っちゃったし」と。
美月「本心じゃないのはお母様も分かっているから」と言う。
礼美「綺麗ごと言わないでよ、先生。わたし、ほんとに思ったんだよ、一瞬・・・ひどいよねえ、親なのに」
これは本当の言葉だね。
親だからこそ、そういう気持ちになる、
愛と憎しみは紙一重とか言うし。
近い関係だからこそ余計憎しみも強くなる。
美月は一回もそういう気持ちを持ったことがない。
だから自立できないんだね。
「私の娘なのよ!!」
この言葉でいままでずっと娘を支配していたのであろう。
父(寺脇康文)も退職して、新しい一歩を踏み出した(なんだか海外に行きそうじゃない?)
ただただ娘が可愛かった、愛していただけなのに、どこから間違ったのかな、そんな気持ちだろうね。
引渡しの日も近いのに、全く引越しの準備をしていない顕子が心配・・・
左手を頬に当てるしぐさの母顕子、やっぱり反省なんかしてなかったのね。
引渡しの日に新居で再会する母娘。
はしゃぐ顕子。
みっちゃんを部屋に誘い出す顕子が、まるでサスペンスドラマのようで怖かった。
監禁されるんじゃないかとドキドキしたわ。
昔二人でよく遊んだおままごとごっこ。
なぜか母親役が美月で、娘役が顕子。
『ねえ、ママホットケーキ焼いて~~』
なんて、あの頃に戻ったようにはしゃぐ顕子。
昔から、母親役はみっちゃんだったんだね。
顕子は娘におもりをさせて面倒みてもらっていたんだね。
もうそろそろ娘を開放させてあげないとね。
みっちゃんが母親からの自立じゃなくて、顕子が娘からの自立。
「みっちゃんは結婚なんかしなくていいの、ここでママと一緒に暮らしましょ、それが一番幸せになるの、なんでも言って分かり合えるのは結局母娘しかないのよ」
我慢しているのは娘だけ。
娘に嫉妬していることに気付いた母。
娘が、自分で幸せになることが気にいらない。
”本当のみっちゃん”ってなんだろう。
それは、ただ「母親にとって、自分に都合のいいみっちゃん」なんだろう。
自分がつくりあげた、都合のいい娘のすがた。
「昔から、言うとおりにしてればママは嬉しそうだった、
私が自分で幸せになるのが嫌だったんでしょ」
「ママ、娘をやめていいですか?」
ここでタイトルがきたね。
とうとう言えたね、みっちゃん。
最後まで、お読みいただきありがとうございます。
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