ごちそうさん、こんな辛いことってあるのかな
出征を控えた泰助のために、柿の葉寿司の作り方を教えて欲しいと、和枝に頼む、め以子。
普段はいけずだけど、いざとなったらやっぱり頼りになる人。
和枝は、柿の葉の変わりに、笹の葉とい草を使ってお寿司を作る。
また、このお寿司が美味しそうなこと!
嬉しそうにお寿司をほおばる泰助を見て、め以子は涙を流す。
そんな二人を見て、(普段は怖いのに)和枝も涙をこらえているように見えた。
そして私も涙を流す・・・
最後の夜、
ふとんに入っても眠れない泰助とめ以子。
め以子が、
「ほんまは、会うときたい人おったんちゃうの?」と聞く。
泰助「お母さん、僕な、遅かれ早かれこうなるやろなあ、と思ってて、もし、死ぬとしたら、最後に誰を守りたいやろうと思ったら、それは、お母さんやった。」
起き上がるめ以子。
「お母ちゃん、あんたに何かしてやれたんかいなあ?」
泰助「お母さんは一番大事なこと教えてくれたで。
生きてる、いうことは、生かされてきとる、いうことなんやて。
僕は命の犠牲の上に成り立った、命のかたまりなんやて。
せやから、僕の命は擦り切れるまで使いたいて思てた。
僕、やりたいこといっぱいあるんや。また野球やりたいし、お酒も飲んでみたい。誰かをアホみたいに好きになってみたい・・・
僕は、僕にそれを許さんかったこの時代を、絶対に許さへん!
僕はこの国を変えてやりたい!
せやから、這ってでも帰ってくるさかい、生き返らせてや。
あそこで、また、みんなでご飯食べさせてな」
泣く泰助を抱きしめるめ以子。
「まかせとき!まかせとき!」
次の日、泰助は出征した。
立派に見送れたことを、和枝に感謝するめ以子。
和枝は
「ま、日本中の女がやっとるこっちゃ」
冷たいようだけど、あたたかい言葉。
辛いのは自分だけじゃないのよ、頑張りなさいって聞こえる。
ほんとに頼れるあったかい人なのよね。
この時代、何人の母親や恋人・妻が、男を戦争へと見送ったのだろう。
もう二度と会えなくなるかもしれない。
こんな悲しいことあるかな・・・
畑に行くめ以子。
こんなときにやることがあるってありがたい。
とにかく、からだを動かして、その時その時のやることに集中していれば、気がまぎれるのかもしれない。
でも、
そのあと、
め以子にとって最大の試練が待っていた・・・
悲しい知らせ。
活男の戦死の知らせ。
涙も流さず、呆然と茶かゆをすするめ以子に、泣けた。
ただただ、悲しい、辛い。
今日は最初から最後まで泣き通しだった。
最後まで、お読みいただきありがとうございます。
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