ごちそうさん、畑は世の中と似ている
戦争が終わった・・・
何も無くなった大阪に戻ってきため以子。
とにかくここで皆が帰ってくるのを待ちたかった。
でも、疎開先からもらってきた、野菜や種芋を、全部盗まれてしまった。
和枝さんや、希子ちゃんに疎開先へ戻れと言われても動かないめ以子。
強いなあ。
芋を安く買って、油で揚げて、塩で味付けした”うまいもん”。
これをきっかけに商売を始める。
源ちゃんやうますけさんも戻ってきて、賑やかになってきた。
そして、泰助の帰還。
涙を流しながら、泰助を抱きしめるめ以子。
ああ良かった・・・
活男の戦死を聞かされた泰助。
その夜、
泰助「お母さん・・・」
め以子「なんや、寝付けんかったん?」
泰助「僕が行った後、あそこでどないしてたん?」
め以子「どうしてた、て、畑やっとったよ。・・・・・あのなあ、活っちゃんの戦死公報がきたんや。紙一枚のことやさかい、ほんまかどうか分からん思うで。」
泰助「うん・・・」
め以子「それからは、ひとりで畑して、ひとりでご飯食べてた・・・畑てなあ、世の中なんよ。普通に手入れしてるつもりでも、なんで~~?てことが起こるんよ。お母ちゃんの世話なんか、”おおきいとこ”では、関係無いんや。無力やなあ~~って・・・どないしたら、こんな風にならんかったんやろか、そんなことばっかり考えてた」
泰助「答えは出たん?どないしたら、良かったかって」
め以子「笑われても、怖あても、言わなあかんことは、言わなあかん。おかしい思たら、言わなあかん。これは、無力な大人の責任や。偉い人はそれを言わせなあかん」
普通に生活していても、避けられないことがある。
思いがけずに降りかかる災難もある。
人間はそういう時、無力なんだなあ。
でも、そこからが大事なんだろう。
『言わなあかんことは、言わなあかん』
め以子の強さに憧れるなあ・・・
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